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【認知バイアス】サンクコスト効果に陥る理由と抜け出すためのアドバイス

はじめに

皆さん、こんにちは!
東大卒、大手化学メーカー勤務の社会人2年目マーケティング担当のらいくです。

就活生や若手社会人に向けて、キャリアを考えたり自己投資をしたりするうえで役立つブログ記事を書いています!

今回は、認知バイアスのひとつである「サンクコスト効果」について解説します!

このバイアスを理解し、上手く対処する方法を知ることで、自分のリソースを最適化することが出来るようになります!

東大の社会心理学専修課程で学んできた知見を皆さんにシェアするので、ぜひご覧ください!

その前に、どんなやつが書いている記事なのか知りたい方もいらっしゃると思うので、私の簡単なプロフィールをご紹介します。詳細はコチラをご覧ください。

らいく
らいく
  • 東京大学文科三類現役合格、文学部社会心理学専修卒業
  • 大学時代、体育会運動部主将
  • 某大手化学メーカー、社会人2年目マーケティング担当
  • TOEIC 910、ウェブ解析士、Advanced Marketer

皆さん、昔の出来事や過去に投資した時間やお金を考えると、何かを諦めることって難しいですよね?

投資してきたお金、毎週の習い事、プロジェクトに使った時間と労力など…。

これまでの経験や投資を考えると、やめるという選択はなかなかできません。

この感覚、実は「サンクコスト効果」という名前がついています。

この記事は、以下のようなタイプの読者の方々に特におすすめです!

この記事をオススメする人
  • 新しい事業やプロジェクトを始めたが、これまでの投資を理由に撤退をためらっている経営者やマネージャーの方
  • これまで時間を費やしてきた趣味や習い事から、なかなかやめられないと感じている方
  • 認知バイアスや心理学に興味を持ち、自らの行動や決断をよりよく理解したい学生や社会人の方

一緒に、サンクコスト効果とは何か、なぜ私たちはそれに引きずられるのか、そしてその効果をどのように回避するかを学びましょう。

それでは行きましょう!

認知バイアスとは

先ほどの導入部で触れた「サンクコスト効果」、これは認知バイアスの一つです。

読者の方
読者の方

そもそも認知バイアスって何?

認知バイアスとは、情報の受け取り方や判断、思考の過程で無意識的に生じる偏りのことを指します。

私たちは日々膨大な情報に囲まれ、その中から必要な情報を選び取り、判断を下す必要があります。

しかし、この判断過程は必ずしも合理的に行われるわけではなく、さまざまな「先入観」や「固定概念」によって影響を受けます。

では、なぜ私たちは認知バイアスに陥ってしまうのでしょうか。

一つの理由は、私たちの脳が効率的に情報を処理しようとするからです。

全ての情報を正確に分析することは、時間やエネルギーの面で非効率的です。

そのため、私たちの脳は過去の経験や知識を元に「ショートカット」としての判断ルールを持っています。

これが良い場面もあれば、誤った判断を下す原因ともなるのです。

認知バイアスの影響は日常生活にも及びます。

例えば、「ミュラーリヤー錯視」という有名な現象があります。

これは、同じ長さの線でも、矢羽の形状によって長さが異なって見えるというものです。

こういった認知バイアスにより、私たちの意思決定や判断はしばしば歪んでしまいます。

この認知バイアスを理解し、その影響を抑えることが、より良い判断を下す鍵となります。

サンクコスト効果のメカニズム

認知バイアスの中でも特に、私たちの日常生活やビジネスシーンに深く影響を与えるのが「サンクコスト効果」です。

この効果について詳しく探ってみましょう。

サンクコスト効果とは、これまでに費やしたリソース(時間、労力、お金など)を「もったいない」と感じ、それが将来の判断や行動に悪影響を及ぼす現象を指します。

例えば、高いお金を出して購入したが使わなくなったアイテムを手放せなかったり、あきらかに利益を上げる見込みがない事業に投資を続けてしまったりします。

では、なぜこのような効果が生じるのでしょうか。

その背後には、私たちの感情や価値観が大きく関わっています。

人は失うことへの恐れや、過去の選択を正当化したいという心理が働くため、すでに投じたコストを無駄にしたくないと感じるのです。

辞めずに続けることで、自らの過去の決断が正しかったと信じたいという自己正当化を図るのです。

このため、過去にどれだけのコストをかけてきたかという情報が、未来の判断を歪めてしまうのです。

サンクコスト効果を理解することで、私たちの意思決定の過程における不合理な部分を明らかにし、より合理的な判断をする手助けとなります。

サンクコスト効果の実例

読者の方
読者の方

どんな認知バイアスかは理解できたけど、具体的な事例はあるの?

サンクコスト効果のメカニズムを知った上で、具体的な実例を通してその影響をさらに深く理解してみましょう。

以下に、この効果が如何に強力であるかを示す三つの事例を紹介します。

まず、有名な例としてコンコルドの事例が挙げられます。

コンコルドは超音速旅客機として知られ、1970年代に運航が開始されました。

しかし、開発の途中で多くの技術的問題や経済的問題が明らかになり、実際の運航には合理性が薄れてきました。

それにも関わらず、英仏の政府はこれまでにかかった莫大な投資を考慮し、計画を続ける決定を下しました。

このように、過去の投資をもったいないと感じ、それが現在や未来の意思決定に影響を及ぼすことが明らかになります。

次に、多くの大企業が立ち上げた新規事業の継続判断をする際に、このサンクコスト効果に陥ることがしばしば見られます。

たとえ事業の成功の見込みが薄くても、これまでの労力やコスト、さらにはプライドを考慮し、撤退しない選択をする企業は少なくありません

最後に、個人の日常生活でもこの効果は見られます。

例えば、ある人が特に好きでも、得意でもないスポーツを、小さい頃から長年にわたって続けている場合があります。

その理由として、「これまでの時間や努力を考えると、今更辞めるのはもったいない」という思考が背景にあることが考えられます。

これらの実例を通じて、サンクコスト効果がどれだけ日常的に私たちの意思決定を左右しているかが伝わるかと思います。

次の章では、この効果を回避するためのアドバイスについて詳しく探ってみましょう。

サンクコスト効果を乗り越えるためのヒント

これまでの章で、サンクコスト効果が私たちの日常やビジネスの場面でいかに強力に影響を及ぼすかを学んできました。

読者の方
読者の方

どうしたらサンクコスト効果に囚われずにいられるの?

以下、私が社会人として働く中で実践し、役立っているヒントを二つ紹介させていただきます。

選択肢に撤退を含めて、ゼロベースで考えてみる

我々が過去の投資に囚われてしまう原因の一つは、過去支払ってきたコストをもったいないと思ってしまうことです。

ゼロベースで考えるとは、過去の投資を一度忘れ、現在の情報だけで最善の選択を考える方法です。

例えば、新規事業を立ち上げる場面で、これまでの投資を考慮せず、今この瞬間にその事業を立ち上げるメリットとデメリットを考えてみるのです。

撤退と続けた場合の期待値を定量的に比較して判断する

感情的な判断を避けるためには、数値化することが非常に有効です。

例えば、あるプロジェクトを続けることで得られる期待利益と、撤退して別のプロジェクトに資源を振り向けた場合の利益を具体的に計算してみましょう。

そうすることで、どちらがより合理的か明確になり、サンクコスト効果に囚われることなく、冷静な判断ができるようになります。


私も実際にこれらの方法を実践し、多くの場面でサンクコスト効果に振り回されないよう努めています。

読者の皆様にも、これらのヒントが日常生活やビジネスの場面での意思決定の一助となれば幸いです。

まとめ

私たちの日常生活やビジネスの中で、過去の投資や経験に囚われ、合理的でない選択をしてしまうことは少なくありません。

この現象を「サンクコスト効果」と呼び、そのメカニズムや実例を通して、その影響の深さを確認してきました。

しかし、この効果を完全に避けることは難しく、それゆえに、うまく付き合っていく方法を探ることが重要です。

実際の生活や業務の中でのサンクコスト効果に立ち向かうためのヒントをいくつか紹介させていただきましたが、大事なのはこれらのヒントを実際の場面で活用し、自分自身の判断を見直すことです。

私もこれまでの人生において、多くの選択の場面でこのサンクコスト効果と向き合ってきました。

時には失敗もありましたが、その都度、反省と学びを得て、より良い選択を目指しています。

最後に、サンクコスト効果は私たちの人間性の一部とも言えるものです。

だからと言って、それに振り回されるのではなく、その存在を知り、それとうまく付き合っていくことで、より良い未来を築くことができると確信しています。

読者の皆様も、日常の中での選択の際にはこのサンクコスト効果を意識し、自分の人生をより豊かにしていく手助けとしていただければ幸いです。

そのほかの認知バイアスについても知りたい方は、こちらの『認知バイアス辞典』をご覧ください!

最後に

長文になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

この他にも、おすすめの本の紹介や資格取得レビュー(ウェブ解析士はコチラ)、TOEICの各パート別の対策(パート1パート2)やセクションの対策(リスニングリーディング)、就活生に役立つ記事ESの書き方自己分析の方法)も挙げているので、そちらもぜひお読みください!

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